top of page

山本哲士の資本論

page1_1-2 2.jpg

国家論の転移に続いて、<資本>概念の転移をします。

人文的言説は、その対象だけを取り出して個別分離しがちですが、その人文的言説を社会科学的に包含して、社会科学自体の概念世界を転移することが、自分自身の実際現実への省察になります。

文化資本の話を諸関係にしていますと、資本は資金か資財のことで自分はビジネスをしているのに、「資本は悪だ」というマルクス主義思考のままである実際に、ほとほと嫌気がさして、これはまた、私がわかったつもりになっている「資本」理論を明らかにしていないからだと反省させられ、一気に全貌を2年がかりで書き上げようと決断した次第です。

すでに、「文化資本論」、技術・デザイン資本である「文化技術」論、環境資本・場所資本である「場所環境」論、そして商品・サービスに代わる「ホスピタリティ」論、さらに「物象化論」は明らかにそており、多くの場所で使われています。資本の基本世界はそこで示しました。

「情緒資本論」はかなり前から書かねばならぬと準備はしていたのですが、それだけでは済まないと感じつつ書いているうちに、資本総体を論じねばならないのだと覚悟しました。そこには、エヴァ・イローズのemotion論に惹かれたものがあるものの、その感情資本主義が既存のマルクス主義のままであるため、マルクス理論の深化的転移になっていないゆえ、そこへの批判的継承をこちらが固有になさねばということです。

新書192頁を形式的な規制条件にして、各テーマ1章を1冊に表現叙述してみることにします。

​まず、①「性的資本」から始めるべく、②の情緒資本論とともに書き始めています。ラカンとマルクスの同質的な相互世界ですが、ジジェクやPierre Brunoのマルクス主義次元ではありません。ラカンの「資本主義の言説」を考察しています。

​いわゆる「場所論」は、統治技術を軸にして、国家論と資本論とを批判媒介にしていくことで、成立していくのだと思います。

​言語論=述語制理論なくして、もはや国家も経済も場所も技術も語られない次元へ来ています。

3_6.jpg
%E5%A0%B4%E6%89%80%E7%92%B0%E5%A2%83.jpg
%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%207.jpeg
%E3%83%9B%E3%82%B9%E5%8E%9F%E8%AB%96.jpg

​2024年1月31日発売。

定価2860円を、予約特価受付中。304頁。

https://bookehesc.base.shop/items/81655176

​山本資本論のマッピング

​A

1)性的資本論

2)情緒資本論

3)知的資本論

4)文化資本論

②カバー資本論.jpg

B

5)象徴資本論

6)想像資本論

7)社会資本論

8)経済資本論

​9)情報資本論

D

13)場所資本論

14)環境資本論

       自然資本論

15)文化技術資本論

16)歴史資本論

C

10)国家資本論

11)制度資本論

❶教育資本論

❷医療資本論

❸速度資本論

​12)政治資本論

E

17)身体資本論

18)言語資本論

​AとEが、資本の本質概念になるもので、Cにおいてブルデューの「構造化する構造」としての資本概念を「構造化する構造」の資本概念に転移して、Cへの批判をDの可能条件へと引き出すことです。ラカンの言説論をトポロジー的に活用することが規準にされる。

​B ,C,Dは、もっと凝縮してしまっていいように考えていますが・・・・・

bottom of page